【実は自分でもできる】セルフ認知行動療法
今日は、自分の勉強の振り返りもかねて「認知行動療法」について書いていきたいと思います。
認知行動療法はしっかりと根拠が立証されている心理療法で、僕自身も時々実施しています。
主に「不安」と「うつ病」によく効くとされています。
※注意点※
・重度の精神疾患と診断されている人
・心療内科に通院している人
以上の二点に当てはまる人は、セルフ認知行動療法に取り組む際には十分に注意して主治医の指示に従うようにしてください。
【認知とは?】
人間は、(状況)が起こると(認知)して(感情)が生まれ、そこから(行動)に移っていきます。
しかし、(認知)が上手くいかないと極度のストレスを感じ(行動)や(感情)にまで大きな影響を及ぼします。
それが続くと、精神的に追い詰められていきます。
【認知行動療法ってなに?】
認知行動療法とは、わかりやすくいうと「認知の歪(ゆが)み」を明確にして少しずつ矯正していく心理療法のことです。
【認知の歪みって?】
「友達に挨拶をしたけど返事がなかった。」という例を元に説明します。
※認知に歪みがある場合※
〈状況〉
友達に挨拶をしたけど返事がなかった。
〈認知〉⇦歪み
「無視された?」「嫌われた?」「何か悪い事をしたのではないか?」
〈感情〉
不安・悲しい
〈行動〉
落ち込んで何も手につかなくなる
不安で食欲がなくなる
※認知に歪みがない場合※
〈状況〉
友達に挨拶をしたけど返事がなかった
〈認知〉
「聞こえなかったのか」「声が小さかったかな」「返事したけど聞こえなかったのかも」
〈感情〉
特に変化なし
このように認知に歪みが生じていると、日常の小さな出来事で「不安」や「ストレス」を感じてしまうので「心」に常に負担がかかっていることになります。
なにより恐ろしいのは、認知の歪みは「思考の癖」となり、日常化してしまいます。
【セルフ認知行動療法のやり方】
実は凄く簡単で、心に不安やストレスを感じたら「4つの区分」に分けて自分の心の中を書き出していきます。
その4つの区分というのが「状況」「思考(考え方)」「行動」「気分(感情)」です。
それでは、先ほどの「友達に挨拶をしたけど返事がなかった」を例に書いてみます。
〈状況〉ストレスを感じた状況を書きます。
友達に挨拶をしたけど返事がなかった。
〈思考〉ストレスを感じた時に浮かんできた思考や考えを書きます。
「無視された」「自分がなにかした?」「嫌われた?」
〈行動〉感情の結果、自分がとった行動を書きます。
しばらく落ち込んだ、不安で眠れなかった
〈気分(感情)〉思考から生まれた感情を数字で表します。わかりやすく%で書きましたが、ただの数字でも良いです。
悲しい80%
怒り20%
この書き出し作業で重要な事は「正直に詳しく書く」ことです。
こうして書き出すことで、自分の心の中を整理します。
ここまでで、「書き出して」「整理する」段階完了です。
精神的にきつい人は、ここまででもオッケーです。
余力のある人は次の段階「見直してみる」を実施してみましょう。
〈状況〉
友達に挨拶をしたけど返事がなかった。
〈思考〉
「無視された」「自分がなにかした?」「嫌われた?」
⇨「聞こえなかったのかな?」「返事が聞こえなかったのかも?」
落ち着いて振り返ってみると「こうだったのかも?」と考えられる事を書いてみる。
〈行動〉
しばらく落ち込んだ
⇨もう一度大きな声で挨拶をした。聞こえなかっただけだと思うようにした。
「こうしてみるといいのかも」と思える行動があれば書いてみる。
〈気分(感情)〉
悲しい80% ⇨ 40%
怒り20% ⇨ 0%
「思考」と「行動」の望ましい変化が見えた時の数字の変化を書いてみる。
このように「書き出して」「整理して」「見直してみる」という3つの工程が認知の歪みを訂正して、心を「ストレスを感じにくい状態」にしてくれるためのトレーニングになります。
ストレスを感じやすくなっている人は、是非やってみてください。
もし、「よくわからないから詳しく教えて欲しい」という人がいましたら連絡お待ちしています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。